音階と日本人
和歌山のわらべうた研究
ジャンル:音楽
定価:3,107円+税
サイズ:A5判上製
ページ:286頁
ISBN:978-4-8409-0091-1
明治初年以来、日本の音楽教育は西洋音楽一辺倒でなされてきた。その結果日本人の音楽的感性は果たして変化したのか。著者は今歌われているわらべうたが、現在の日本人の基層にある音楽的感性を示していると考え、その音階分析を通して、明治以来西洋音楽の影響により日本人の感性の領域に生じた文化変容の諸相を明らかにしようとする。西洋音楽による教育が音楽のおちこぼれを生んだ実情、また現在わらべうたの85パーセントが日本の伝統的音階によっていることなど、綿密な調査結果から、今後日本の音楽文化のあり方に一つの指針を示す。著者の採譜曲多数収録。わらべうた研究の意義と歴史、県内各地の採集、コンピュータによる総合分析など。